5-6月のTARO NASUは眞島竜男展を開催いたします。
TARO NASUでは3年ぶり、 3回目の個展となる本展では、2012年の個展「無題(栄光の彼方に)」の続編として2012年以降のクルーズ主演作のポスター4点を追加したインスタレーションを展示予定。
眞島竜男 | Tatsuo Majima
現代美術作家
1970年 東京都生まれ。1993年 ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ美術科卒業。 武蔵野美術大学油絵学科非常勤講師。東京と大分にて制作活動中。
徹底したリサーチに基づく独特のユーモアを交えた作風を特徴に、写真、映像、パフォーマンスなど多様なメディアを用いた作品を発表してきた。
近年の主な展覧会に 2014年「眞島竜男:回顧と展望」(TOLOT heuristic / Shinonome) 、 2012年「無題(栄光の彼方に)」(TARO NASU)、「But Fresh」(トーキョーワンダーサイト)、2010年「北京日記」(TARO NASU)など。2015年にはPARASPHIA 京都国際現代芸術祭へ参加。
眞島はその制作を通じて、一貫してアイデンティティの問題をとりあげてきた。 個人や文化、そして国家のアイデンティティが、フィクションとノンフィクションの境界線を横断しながら複雑な交錯をみせる本シリーズは、1999年に発表して以来、on going projectとして発展を続けている。
ミスター・アメリカを演じ続けてきた世界的スター、トム・クルーズのポスターは、現代社会におけるヒーローの典型的イメージを抽出するのみならず、絶大な影響力を世界に誇ってきたアメリカ大衆文化の変遷を映し出す鏡像でもある。
さらに本作品が、肖像画をめぐる虚実のかけひきという古典的な問題点を指摘しながら、あらためて、「セルフィー」時代の今日における肖像画の意味と機能を問いなおしていることにも注目しなければならない。
アメリカ文化のアイコンとして提示されるトム・クルーズのイメージであるが、一方でクルーズを個人的に知る近親者にとってはこれらのポスターはひとりの人間としてのトーマス・クルーズ・メイポーザー4世(トム・クルーズの本名)の人生の軌跡を綴った一種の写真アルバム、いわば個人的なイメージの年代記ともなりうるであろう。 家族アルバムに写真が増えるごとく、主演作品が増えるたびに展覧会を構成する作品が増えてゆく。クルーズの活動を反映しながら、“展示”と”パフォーマンス”の中間の存在として本作品は不定期に継続されてゆくのである。
<パフォーマンス開催>
眞島竜男 [美術館の猫]
日時 2015年6月20日(土)16:00-16:40
場所 TARO NASU
*ご予約、参加費は不要です。